校長ブログ
校長ブログ~朝の参拝講話よりPart3~
健さんの「優しさと愛」エピソード
校長講話 ③
俳優で歌手の武田鉄矢さんが売れなかった頃の話
子どもの頃からコンプレックスの塊だった。貧しいたばこ屋の息子で、服はいつも同じ物
胴長で短足高校時代のあだ名は「化け物」だったそうです。
女の子にモテるわけがありません。
大学を出て、仲間と「海援隊」というバンドを結成
自らの半生と母への思いを歌った「母に捧げるバラード」が大ヒットをします。が
その後は不遇の時代が続きます。
生活は逼迫し、才能に疑問を感じ、いつもコンプレックに悩まされていました。
そんな武田鉄矢さんが、コンプレックスとの付き合い方を学んだのは、高倉健主演の
『幸せの黄色いハンカチ』という映画に出演し、山田洋次監督からしごかれたことがきっかけだそうです。
武田さんはあるシーンの撮影で一生懸命に演技をします。周りのスタッフたちはワッと笑います。
ところが、山田監督からは、「君の今の演技には下品なものがある」と言われます。
そのシーンの撮影を15~6回も続いたそうです。さすがに武田さんは1人落ち込みます
日頃のコンプレックスが噴出してきて、又撮影所に行かなければと思うと、怖くて毎晩お酒を飲んだそうです。
(大人になって、仕事のことで、大勢の人の前で叱られること・・・・辛い)
そんなある日、尊敬する高倉健さんから声を掛けられます。
武田鉄矢さんは、健さんのこの言葉に救われます。
「おまえはいいな。監督はずっとおまえしか見ていない。監督ってのは、伸びるからしごくんだよ」
コンプレックスとうまくつきあう生き方を掴んだのです。
武田鉄矢さんは、健さんの優しく嬉しい言葉を胸に刻みこの映画の撮影を乗り切り
役を見事に演じきったそうです。
「愛の反対は、無関心。関心を持つことは愛だと思います。はい」
高倉健さんの言葉です。マザーテレサも同じことを言っている。
全く関心がなければ、人は人を無視する。
「関心を持つことは愛」
厳しく叱責されたり、しごかれた時、そう思えたら少し心が楽になる。
学校現場でも、同じことが言えます。
学習活動、部活、職員室等で先生方が厳しくも温かい指導をされている。
時には叱っておられる。先生達は、成長して欲しいからだと思う。